風のおひるね様のレイアウト

最初に買ったメルクリンHOは、スターターセットでもなく、たった1台の機関車と少しのレールでした。
コントローラーは、モバイルステーションでもなく、ボタンの付いた6021でした。
メルクリンストア大阪HRSはまだなく、店長もただの友達でした。

そこから、鉄道博物館を超えるまで。
6021から、CS3のブレーキマクロまで。

レイアウトの形で辿る、夢の軌跡

床にメルクリンを広げる。それだけで楽しい!!

自宅の部屋にただ丸く線路を敷いただけ。
水面を走る小さな機関車。かわいい。アニメの世界みたい。
ペンギンを乗せて、レトロな水着を着たひげ面のおっさんも乗せて。

かっこよく作ろうとしなくても、ほっこりする。家族にも「いいね」と言われる。
それがメルクリン。

等倍速の再生です。(音声あり・1分30秒)


たくさんレールを敷いて、大きなレイアウトを作って、自動運転して、ジオラマを作り込む。
そうしないと楽しくない。鉄道模型と言えない。とても友達に見せられない。
そんなこと思っていませんか?

メルクリンは床に敷くだけで、スターターセットだけで、十分に楽しく、面白いのです。

水面は紙の台紙になっているので置くだけです。もちろんHRSで売っているものです。
ボートもペンギンもおっさんも、Preiser(プライザー)製の完成品をポンと置いただけ。もちろんHRSで売っています。

それでも音が出て、想像力を掻き立てられて、わくわくします。
これでも立派なレイアウト。
いや、これこそが『メルクリン』のレイアウト。

円形の線路を敷くスペースすらない。それがなにか?

鉄道模型は円形に線路を敷かないといけないと思っていませんか?

ただ少しの直線だけで良いんです。
そう、メルクリンならね。

窓枠

等倍速の再生です。(音声あり・10分34秒)


東京都内の狭小住宅の部屋にレイアウトを設置しました。
窓枠のスペースしかありませんが、2編成の列車が走ります。

単に列車が往復しているだけでしょ?
そんなの面白いの?

そう思っていた時が、私にもありました。

ただの往復じゃないんです。
途中で止まったり、戻ったり。
単純だけど、毎回違う動き。毎回違うパターン。
意外と飽きません。

途中に黄金の木があるでしょ?
あれは琥珀で出来た木です。
HRSの店長とオーストリアに遊びに行った時に買いました。
線路の間のミニカーも、ドイツのミニチュアワンダーランドで買いました。

小さいけれど、思い出は無限に詰め込める。

リバース

等倍速の再生です。(音声あり・3分56秒)


走っていった列車が、同じところに戻ってくる。
リバース配線と呼ばれる形態の1つです。

リバースがあると、列車の進行方向が変わる。
折り返しで、停車・発車が見られる。

リバースなんてなくてもいいと言われますが、あったら、できたら、もっと楽しいでしょう?

むしろ線路すら、なくていい

平和と悪魔

棚の奥にある建物をセントラルステーションで演出しました。
音楽も、効果音も、鉄道模型のコントローラー(CS2またはCS3)本体から鳴らしているんです。

等倍速の再生です。(音声あり・1分46秒)


これも『メルクリン』です。

全く同じ建物のストラクチャーでも、演出によって、様々な情景を作り出すことが出来るのです。

ガンダムのシャアと共演

みんな大好き。有名なロボットアニメのプラモデルとも一緒に遊べる!
列車が通過するとモノアイ(ロボットの眼)が光って、しゃべります。

等倍速の再生です。(音声あり・0分55秒)
※著作権のあるプラモデルや音声は、個人の趣味の範囲で楽しみましょう。


専用ですから、赤いモビルスーツに、赤いタリス(フランス・ベルギー・オランダ・ドイツを走る高速列車)。

初音ミクと共演

みんな大好き。有名な電子の歌姫。
列車が通過すると歌います。

列車にも走行音が収録されているモデルがあります。
後半の機関車はジョイント音が組み込まれているので、鉄橋を渡る時だけ鳴らしています。

等倍速の再生です。(音声あり・1分37秒)
※著作権のある音声は、個人の趣味の範囲で楽しみましょう。


センサーを使えば、お座敷にポンとレールを敷いただけでも、心躍るレイアウトに早変わり。
好きなものに囲まれる。マニア垂涎の時間です。

蒸気機関車の運転士に、俺はなる!

セントラルステーションには、CGで描かれた運転台で運転できるモードがあります。
※mfx+の機関車のみです。

等倍速の再生です。(音声あり・5分40秒)


私はSL世代ではなく、運転方法も知りませんでした。
HRSのお客さんで詳しい人がいて、実機の運転について教えてもらいました。

おお、本当に走った!
僕にもSLが運転できたぞ!!

机の上のレールに、駅を置いただけでも、まるでドイツに行ったみたい。

mfx+はとてもリアルです。
燃料が尽きると走れなくモードにすることもできるんです。

友達と遊ぶ。自宅が無理なら世界に飛び出せ

大阪のメルクリン友達の家に遊びに来ました。
※私は東京23区内在住です。

友達の持っているレールと車両を借りて、その場で組んで、セントラルステーションに設定を追加。

何も持っていなくても、博物館のようなレイアウトが出現。
彼がクロコダイル(機関車の愛称)が好きだというので、後半はそればっかりを走らせて遊びました。

等倍速の再生です。(音声あり・3分25秒)


たくさんの列車を走らせたり、自動運転するには、大きなレイアウトとたくさんの設備が必要?
いいえ。お座敷でも十分です。

小さいからこそ極みに挑める。全集中の呼吸

窓枠のリミテッドエディション

こだわりたい人。複雑な運転や自動運転を極めたい人でも、大きなレイアウトは不要です。
むしろ小さいからこそ、難易度が高く、極められるのです。

窓枠に収まるのに、3編成の列車が交互に走るレイアウト。
あれ?どっかでみたような?
そうです。HRSの店内にある、あのレイアウトは、私の自宅の窓枠の大きさなのです。

等倍速の再生です。(音声あり・8分32秒)


棚のエンドコンテンツ

自宅の棚に線路を敷いた極限の詰め込みレイアウトです。

複数の列車が行ったり来たり。
手前から奥まで、様々なパターンで走ります。

このレイアウトは、始めた時と、全く同じ車両配置に戻るのに、約5時間かかります。
パターンの組み合わせでも同じにはならない。
現実の列車も「ダイヤ」というパターンに沿って走っていますが、駅で見ていたら飽きないでしょう?

等倍速の再生です。(音声あり・11分24秒)


アルタイルハーミテージ

セントラルステーション2(CS2)を使って作った、初めての本格的な自動運転レイアウトです。
たくさんの列車が同時に、発車、停車、往復、入れ替えなどをしながら走ります。
まるで鉄道博物館が部屋に出来たような感動がありました。


夜景の演出にも凝ってみました。
家庭用のプラネタリウムを水平に投影したり、室内の打ち上げ花火プロジェクションを重ねたりしています。


アルタイルハーミテージは、私にとって、メルクリンで夢が叶ったと実感できたレイアウトでした。
セントラルステーションのフルモデルチェンジと、賃貸住宅に設置していたため使命を終えて、その製作ナレッジは、現在は『ダメ人間レイアウト』に受け継がれています。

ダメ人間レイアウト

レイアウトの写真です

セントラルステーション3を使った、現行のメイン・レイアウトです。
車両、レールから、配線コネクターにいたるまで、すべてメルクリン純正製品・パーツのみで構築されています。
信号機、ブレーキモジュールは使用していません。センサーもレール加工は一切しないというルールです。
CS3の拡張モードも使用していません。

特別な機器を導入しなくても、難しいことをしなくても、メルクリンなら、こんなに複雑な自動運転も可能になるんだというポテンシャルを感じていただければ幸いです。
サイズは縦1.7m × 横2.2mと小さいですが、人生で一番納得がいって、満足しているレイアウトです。


自動運転を作ろう!

CS3とS88(L88)のポテンシャル

CS3とS88(L88)を使うと、信号機やブレーキモジュールを組み込まないでも、様々な運転ができます。

信号機とブレーキモジュールは、どの列車でも所定の位置に滑らかに停車させることができます。
しかし、けっこうなコストがかかるのと、HRS製のブレーキモジュールでないと配線や組み込み作業は大変で、お座敷レイアウトではハードルが高すぎます。
また、運転パターンがしっかりと決まっていないと、動力車が編成の先頭にいないと停車位置がズレたりといった課題もあります。

一方で、CS3とセンサーを利用した運転では、センサーを組み込まない段階から、自由な位置と向きで滑らかに停車させることができ、様々な運転パターンを楽しみながら、自分が好きなベストな運転を模索することが可能です。

プログラミングのような特別な知識も不要です。
ただ、手動で列車を走らせて、その様子を録画して、編集で調整することで、複雑な運転も簡単に構築することができます。

私は、この方式を『録画運転』と、勝手に呼んでいます。
下の動画は、『録画運転』で、自分が好きな位置にぴったりと列車を停車させるイベントを登録している様子です。(音声あり・再生時間2分14秒)


このように、1つずつ列車の動きを録画して登録していくことで、誰でも簡単に自動運転ができるようになります。

上で紹介した『ダメ人間レイアウト』のようなレイアウトの作り方を解説しました。
オンライン講習のようになっていて長い動画ではありますが、思ったよりも簡単にできますので、自動運転に興味がある方は、ぜひチャレンジしてみてください。